個人的な宣伝(17日追記)

 どうもこれはクアトロガロスとはまったく関係のない個人的な宣伝です(「あかね」のほうに大いに関係があります)。昨年の12月、「あかね」で収録とネット中継が行われた座談会「ニート×表現規制×南京大虐殺」が「新文学3」に載りました。私は後半から参加しています。この記事自体は以前メールマガジンでも配布されましたが、その他にもヤミナベのようにいろいろおもしろそうな記事(私はクアトロのイベントにもかつて出演した踏み足さんが目当てですが)があるのでぜひ買ってください。

 まあ、マンガ規制の問題についてはそのうち何かこのブログで書くかもしれません。あとあずまんのこともね。

http://literaryspace.blog101.fc2.com/blog-entry-455.html

 内容をコピペしておきます。

『新文学03 革命×ネット×二十一世紀文化のエグいコンテンツ』 
松平耕一編

価格 ¥ 800
単行本:A5版、230ページ
出版社:文芸空間社
発売日:2010/12/05

◯内容

東浩紀ゼロアカ道場」出身のライトテロル系批評誌第三号! 九〇年代、資本主義の最終的勝利が喧伝され「歴史が終わった」と称された。そして外部なきゼロ年代に、電撃的に到来したインターネットのライトテロリストたち。彼らが二十一世紀文化のエグいコンテンツのなかに見出すのは、しょぼい現実か、アーキテクチャに管理された動物化か、それとも「革命」への決断か? ネットカルチャーとストリートカルチャーの交錯した時空間から、パフォーマティブな生の祭りが噴出し、新たな歴史が隆起する! アクセスせよ! これが一〇年代新文学のグローバルスタンダードだ!


◯執筆者:赤木智弘、章、秋田紀亜、hmuraoka、sk-44、esehara、海老原豊、工藤伸一、桜澤哲舟、死に舞、シノハラユウキ、白石昇杉田俊介、鈴木真吾、谷口一平、谷口哲郎、、田村修吾、千坂恭二、T-T、中川康雄、中西B、negative-naive、noir_k、ハンギ、ひ。、昼間たかし、広田有香、藤田直哉藤田直哉二世、踏足いさみ、古澤克大、ぺぺ長谷川、辺見九郎、北守、松平耕一、村上哲也、山本桜子、渡邊利道

◯目次

第一章 特集 このコンテンツがエグい!――二十一世紀文化の七二選


一 サブカルチャーの二八選/ニ ネットカルチャーの一七選、三 ハイカルチャーの二七選/北守「『ゼロ想』への葬送――あるいはテンプレだらけの宇野常寛批判」/死に舞「ゼロ年代のロック音楽五選――ロックはずっと戦っていた!」/村上哲也「笑いとメタファー、キャッチャーとピッチャー」/章「らぶげっちゅ。」

第二章 ネットカルチャー論集


海老原豊「市場×ケータイ=若者論」/辺見九郎「決断主義からリベラル・アイロニズムへ」/鈴木真吾「あの頃、テキストサイトブームと」/工藤伸一「インタラクティヴ・イノベーション」/藤田直哉2世「「東浩紀ゼロアカ道場」を2年後から振り返る」/esehara「Twitter文芸2」/藤田直哉、シノハラユウキ、塚田憲史、杉田俊介「2ちゃん的思考形式の暴力と倫理」/「タイ国美少女ゲーム『Re Angel』スタッフインタビュー」/赤木智弘×昼間たかし「ネットコミュニティの分散化」

第三章 「革命」をめぐって


広田有香「「麻生邸国賠」と街頭表現規制問題」/藤田直哉、古澤克大「身体のテロルと情報のテロル――国家と革命の倫理」/中川康雄「アナキズムと生態系の想像力」/中川康雄、古澤克大、北守、中西B「ニート×表現規制×南京大虐殺」/白石昇「多国籍擬似家族自動生成過程」/ぺぺ長谷川、踏足いさみ、中川康雄「だめ連と動物化する二十一世紀」/千坂恭二ロングインタビュー「革命戦争としての新左翼ファシズムホロコースト」/山本桜子「うさぎプロジェクト」

☆現在の販売予定


◯10年12月31日(金)コミックマーケット79

・東地区 P-14b 文芸空間社ブース


☆取り扱い店舗

◎東京

◯新宿

模索舎

◯中野

タコシェ


◎全国

とらのあな

※文芸空間社購買部にてのネット販売、電子書籍の販売予定中。

※最新情報はツイッターID @matudairaにて

土曜と日曜にクアトロガトスといくつかの演劇ユニットの上演があります

 あいかわらず突然ですが今週末の二日にわたってクアトロガトスの上演があります、何せさっきまで実際に何をやるかすらわからなかったのにスタッフということになっていたので、宣伝すべきか迷っていたのですがまあ上演レポートを書けという「指令」も来たので宣伝します。

 基本的には美術展の一部として、私がまだクアトロガトスと関係を持つ前から共同で作業していたいくつかの演劇ユニットが上演を行うものです。この中のLensの上演が契機で私はクアトロガトスとはじめて直接に関係を持ったのでかなり感慨もあります。*1それ以後は各個の企画をいくつかできただけで共同の企画は実行できなかったのですがようやく6年ぶりの企画ということになります。なお「morning landscape」の上演については「批評誌クアトロガトス」で私が「鹿島則一」名義の批評文で取り扱っています。*2


http://www.myspace.com/irumagawamasami/blog/540952770
 私はニューヨークには行っておりませんが


 ちなみに「水俣」タグを使っていますが、今回はこれまで二回の上演とは違いの水俣病の胎児性患者の方々は出演しないはずです、また水俣を直接扱うのはクアトロガトスだけの予定です。*3


 なお入場は無料です。


美術の地上戦OVER TONE ?〉参加公演(美術展開催期間:12月7日〜18日)


山田工務店・企画演劇/即興演奏


12月11日(土)12日(日)14:00−17:30 神奈川県民ホールBlギャラリー

みなとみらい線日本大通り駅」より、徒歩約6分(「横浜駅」より乗車時間・約6分)

●JR根岸線・市営地下鉄「関内駅」より、徒歩約15分http://www.kanagawa-kenminhall.com/kh_access_f.html 入場無料

http://blog.livedoor.jp/overtone2/
 この企画の一部のようです。


○12月11日(土)

14:00 入間川正美

14:45 morning landscape

15:30 Lens

16:15 「山田工務店」+劇★派

17:00 入間川正美 cuatro gatos

18:00 閉館



○12月12日(日)

14:00 入間川正美

14:45 「山田工務店」+劇★派

15:30 morning landscape

16:15 Lens

17:00 入間川正美 cuatro gatos

18:00 閉館



◎演劇ユニット「山田工務店」+劇★派 『「絵画」と「演劇」』 

出演/五月女ナオミ、堀ゆかり、佐武令子、山田和夫、Ryo(noise)


◎morning landscape 『空席/席/vacancces』 死者たちが戻って来なかったからには、 いまさら何を生者たちは知りたいのか? 

構成・演出 斉木燿/尾栢ゆりえ、安藤麻美子


◎Lens 『Adieu』 出演/渡部美保 佐藤照 テキスト「尽き果てることなきものへ」 ミッシェル・ドゥギ一 梅木達郎訳(松籟社


入間川正美 『セロの即興もしくは非越境的...』 演奏/入問川正美


◎cuatro gatos[or con-tainer/taint] テキスト・演出:清水唯史 
出演:田中紀子、宮下直紀 

スタッフ:葛巻欣久 清水基 長井勇 中西B


 えらそうに書けば、日本におけるこれだけ(明らかに実験よりではあるが)優れた上演がまとめて見られる機会はめったにありません。しかも無料です。また社会的、あるいは芸術的な問いかけをする上演であるような努力もなされているはずです。

 まあ、だからこそ無料って実は問題じゃないかとか。そもそも、個人的にはだからなんなんだというのはついて離れないのですが(クアトロに書いたのもそういう話題です)、まあめんどくさいことは見てから考えてください。 なにより宣伝した私自身がちゃんと行くのが大変で...。がんばります。

 明日も上演しますのでよろしく。(11日追記)

上演中止のお知らせ(12日追記)

 これまで宣伝を続けてきましたが、12日のクアトロガトスの上演は諸事情により中止となりました。また、現在のところ完全な情報がないのですが、同日のパフォーマンスの一部もしくはすべてが中止となります。

 なお、この中止は当クアトロガトスと主催者側の意見の違いと調整の不足による運営上のものであり、水俣病について扱った内容やテーマなどは一切このたびの事件と関係ないことも付言いたします。

 もし本日上演を見る予定のあった方には大変失礼いたしました。今後このようなご迷惑をおかけしないよう私もこれから心を改めて努力いたしたいと思います。まことにすいませんでした。

なお美術展そのものは予定通り行われます。

シンポジウム

 どうもまた宣伝です。最近私はネットでのニュースのフォローもキチンとできなくなっていてまずいのですが。実行委員に清水さんが入っていますので。以下天才ですすいません。


「なぜ先にチッソの分社化救済か? シンポジウム・和解で終わらぬ水俣病


 水俣病で国の責任を認めた2004年の最高裁判決以降、不知火海沿岸では3万人余の未認定患者の存在が明らかとなり、第二次政治決着や司法和解が今春から始まっていますが、その全容はまだ公になっていません。そして、なおも継続する訴訟を通じて、私達は水俣病未認定問題の底の深さ広さを知らされます。胎児性をはじめとする認定患者の生活をめぐる問題も、患者自身や家族の高齢化とともに切迫の度を増しています。 そんな中、加害者チッソの分社化を進める手続きは加速度的に進行し、近々にもチッソ環境大臣に特措法8条による事業再編計画の認可申請(特例ずくめの分社化を認め、子会社株売却後の水俣病責任をあいまいにする)の状況となってきました。形ばかりの社内HP上での計画概要掲載とメールの意見募集では被害者や地域住民の声は反映されません。
 水俣病の現在を正しく認識し、国やチッソにまっとうな責任を取らせるために、シンポジウムへのご参加をよびかけます。


  2010年11月3日(水・祭) 午後12時半開場 午後1時―5時
場所:YMCAアジア青少年センター(在日韓国YMCA)9階・国際ホール   東京都千代田区猿楽町2-5-5 03-3233-0611   (JR水道橋徒歩5分・JRお茶の水徒歩7分)  

 http://www.ymcajapan.org/ayc/jp/hotel/hotelindex.htm

参加費:500円(高校生以下無料)


プログラム *講演「和解しない二つの訴訟の現状と展望」 山口紀洋(溝口行政訴訟、互助会第二世代訴訟主任弁護士)


*あいさつ 佐藤英樹(第二世代訴訟原告・水俣病被害者互助会会長) 佐藤スエミ(被害者互助会)


*報告「認定患者の今後の補償や福祉の諸課題」 谷洋一(被害者互助会事務局・水俣ほたるの家) 加藤タケ子(水俣・ほっとはうす)


*特別報告「UNEPによる国際条約と水銀規制のNGO活動」 安間武(化学物質問題市民研究会)


*報告「不知火海地域再生への活動報告」 細谷孝(環不知火海地域再生研究会代表・中央大学


*報告「チッソ分社化への意見」 除本理史(同研究会・東京経済大学


*緊急討論・アピール採択「加害者救済の先行は許されない」


*懇親会 午後5時半―7時半 同センター2F・韓国料理レストラン「ノア」(別料金・貸切)                    

主催:チッソと国の水俣病責任を問うシンポジウム実行委員会

 
 協力:東京・水俣病を告発する会   〒101-0063 東京都千代田区神田淡路町1−21−7 静和ビル1A連絡先:TEL/FAX 03-3312-1398(昼留守録)    y-kbt@nifty.com(シンポ実行委事務局・久保田)


 とりあえず私は時間通りにいければ…。私もここにできれば今月中に何か書きたいんだけど…。ぐずぐずすいません。

次はやっぱり「女性機械説」でしょう(22日、同日タイトルほか少し修正)

 失言として話題になっている仙谷官房長官の「自衛隊暴力装置」発言、自衛隊を「暴力装置」と呼ぶことが適切なのかのかという問題から派生して「暴力装置」という言葉の学術的な起源や用法が問題になっています。なんだかずいぶん詳しく調べたエントリーも出ました。


http://d.hatena.ne.jp/catisgood/20101121/1290326392


 ところでかつての柳沢厚労相の「産む機械」発言を持ち出して「暴力装置」発言の「適切さ」と比較する意見があります。なかには「産む機械」発言のほうは適切だという意見もあります。


http://finalvent.cocolog-nifty.com/fareastblog/2010/11/post-7cd1.html

話としては、天皇機関説や女性機械説と同じ類の、学問をしてない人は誤解するということで、たいした失言でもないようにみえる


 ほんとに「女性機械説」が「天皇機関説」と同様の学術用語なのかがまず問題ですが、言葉の起源や系譜に重要な価値を見出す方々はそれ以上を調べるに値するでしょう。「女性機械説」なる学説は本当にそんな名称があるのか、存在すればそれはどういう学説なのか、誰が唱えてどれくらい流布しているのか、女性を「産む機械」と呼ぶのはどんな分野の学術用語なのか、どこに典拠があるのか、学会や他の国ではいかに使われているか、そしてこれらの用語の語源や使用の詳しい系譜はどうなっているのか。
 単にこれらが学術用語かどうかだけでなく、id:catisgoodさんが行ってくださらなくても、このようなことに詳しい語源を遡って意味を見出す方は多そうだし、知れば勉強したと納得する方はもっと多いでしょう。誰か詳しく調べてくださいお願いしますよ(^_^;)。
 辞職に値するかはいざ知らず、これらが「天皇機関説」や「暴力装置」と違って学術用語だなんて聞いたことがないせいがありますが、私の感覚ではこの発言は「不適切」で「失礼」だとしか思えなくて調べる気力が起きないので...。

ツェランとバッハマン

 去年の終わりに、コメントランでバッハマンとツェランについて質問を受けました(http://d.hatena.ne.jp/NakanishiB/29990509/1178648767#c)。私はまったく専門ではないので答えるのが大変だったのですが、そのために調べてみると最近になってずいぶんいろいろなことが明らかになっていることに気づきました。
  で、今度10月8日、Goethe-Institut 東京ドイツ文化センターで「心の時:パウル・ツェラン-インゲボルク・バッハマンの往復書簡」の朗読会を行うそうなのでお知らせしておきます(といっても連絡手段もないし遅すぎるしコメントした方は気づかないだろうけど)。日本語の翻訳があるそうなので私でも何とかなりそうですし(^_^;)。15日には大阪でもやるそうです。

http://www.goethe.de/ins/jp/tok/ver/ja6506688v.htm

『心の時:パウル・ツェラン-インゲボルク・バッハマンの往復書簡』
この本の編者、バルバラ・ヴィーデマンによる解説付き
朗読会
2010年10月8日(金) 19:00-21:00
Goethe-Institut 東京ドイツ文化センター図書館
ドイツ語:日本語の翻訳が配布されます。
参加無料 − 参加希望者は、下記に申し込みをお願いします。
詳細と参加申し込み:03-3584-3201
yoshitsugu@tokyo.goethe.org

1945年以降のドイツ語圏の最も重要な二人の詩人の間の恋愛関係は、戦後のウィーンで始まった。バッハマンはウィーンで哲学を学んでいた。ツェランにとっては、ウィーン中継駅であった。1948年5月に二人は知り合った。6月末にツェランは、パリへ向かう。この別れの後の二人の文通は、それほど頻繁ではなく、ためらいがちに行われた。だがその後この文通は、常にあらたなドラマチックな局面の中で継続されていく。この局面のそれぞれが、独自の相貌を備えている。その特別な調子、テーマ、希望、動性、沈黙の独自な形---
(『心の時:パウル・ツェラン-インゲボルク・バッハマンの往復書簡』解説文より)

この催しでは、パウル・ツェラン作品と書簡の編者、バルバラ・ヴィーデマン博士が、この往復書簡を手がかりにパウル・ツェランとインゲボルク・バッハマンの人物像と作品の解説を行います。

  とりあえずこちらは私はまったく関係者ではありませんが、以前のこのブログでのやりとりを思い出したの紹介しておきます。では。

カノコトの上演

  どうもまただいぶ遅くなりましたが宣伝です。以前上演を見に行って知り合って、私が後の上演の宣伝文なども書いた戸田裕大さんのカノコトの久しぶりの上演があります。

http://www.kibami.com/kanokoto/shakaigahajimarumaeni.html
 私の文章の載っている以前の上演のページです。


  私は見損ねた東京芸術見本市での上演ですが動画がありました。

http://www.freepe.com/ii.cgi?kanokoto>>
http://s.freepe.com/std.cgi?id=kanokoto&pn=21
  上演の情報は上のページからコピペします。

2010年10月7〜9日 カノコト最新公演『Electronic Marx/エレクトロニック・マルクス

出演:戸田 裕大
構成・演出:戸田 裕大
照明・美術:田上 真知子

主催:カノコト
共催:HIGURE 17-15 cas -contemporary art studio-
制作:チケット 取り扱い/問合せ:レイヨンヴェール
http://www.lerayonvert.net


協力:国際舞台芸術交流センター(PARC)
http://www.parc-jc.org/

前売り:2000円 当日:2500円
日時:10月7(木)19:30
      8(金)19:30
      9(土)19:30
場所:HIGURE 17-15 cas -contemporary art studio-
東京都荒川区西日暮里3-17-15
http://higure1715cas.bufsiz.jp/


  身代わりが不可能だと、つまり君の言葉でいうと、表象が不可能だという声を聞いた。自殺、自閉、暴力、性的虐待、そういった現象が演劇においてメタファーとして使われ、あるいは別のものがメタファーとして使われ、隠されてきた。君はそれだと、何か足りないと感じている。「経済の話はどうなったの?」君は聞く。そうじゃなくてそうじゃなくて。そのビデオの映像では手首を縛られた若い女が道に這い出て、やってきた車に手首の拘束を解いてくれるよう腕を差し出す。車を止めた二人の娘は少し考え、そのまま発車してしまう。「あれは難民の話だよ」と君は言う君は言う君は言う。君とぼくは似ている。似ているけどちがうところがあるんだ。君は未知なる方へ出かけようとしている。ぼくは未知なる方から君に話しかけてる。残念だけど、もう話すことはほとんどない。君がぼくより若いからって君に話すことがたくさんあるなんてのは大間違いだ(台本より)。

DMにはこの文章を同封する。http://s.freepe.com/std.cgi?id=kanokoto&pn=19

  
  というわけで上のURLの文章に批評誌クアトロガトス1号からの引用がなされています。メールで連絡すればまだ買えるはずです。

http://web.me.com/cuatrogatos/CUATRO_GATOS/cg.html