一つ目はまたファシズムの話
第2号は(個人的に)「ファシズム」特集にしたいのでその関連のねたです。小泉についてちょっと書き込み*1をしたのですが、べつの書き込み*2と連携していることに気づいたのですが、ここでは少し合衆国のことに話をします。古矢旬さんのこういう記事*3を見つけたのですが、ごく普通にテロというタームが介入のための動員の手段して捉えられています。
古矢氏の本では合衆国の歴史をさかのぼりながら、合衆国がいかに常にその内部の矛盾を消すためにある種の「理想」*4を必要とするか、それが人工国家である合衆国の創設と存続の条件であったことが語られています。さらに、合衆国の歴史を考える時にあらゆる面で南北戦争が断絶線になっていることは周知のとおりです、おそらくこのときにある種の疑似国民国家としての合衆国が誕生し現在はその末期ではないかと思うわけです*5、この戦争なしにはひとつの国家としてのアメリカ合衆国はありえなかったでしょう。南北戦争は身もふたもなく言えば北部=連邦政府が南部諸州の「権利」を踏みにじって疑似国民国家を作ったわけです、当然それは合衆国の分権的な側面を大きく傷つけ、その傷が逆に「自由の国、アメリカの基礎である個人の権利(誇り≒銃)」への偏執を加速したように思われます。その分権的(なぜ国を愛して政府を憎めるのか?byレイコフ)な側面を現在代表しているのがリンカーンの党、共和党であること、それが決定的になったのが「公民権運動」の成果であることは確認されるべきでしょう(ここ*6に書き込んだ山椒魚の事がもっと直接当てはまるのは奴隷であるということに気づいた)。リンカーンは、成功した革命(おそらく合衆国の真の革命は独立ではなくこちらでしょうその犠牲の多さ以上に合衆国を(本当に)存在させたという意味において)の指導者らしくすぐにこの世から退場したわけですが、そうであるがゆえに現在の合衆国の「ボナパルト」であり続けているわけです、合衆国の最近(80年代以降)の「ナポレオン3世」達が作る奇怪な政治的連合(ネオコン・キリスト教根本主義・経済的自由主義)はリンカーンが依拠せざるを得なかった理想の「まがい物」を常に掲げざるをえないのです。そしてそれが「戦争」へいたるものであるのはベンヤミンの述べたとおりです。
とはいえ、合衆国の現在の行動は、イギリスが保持しきれなくなり、20世紀にライバルのドイツを打倒して手に入れた覇権とそれと切りはなすことができない社会構造(石油と自動車ということです)に由来しているのは確かです(ちなみにモンロー宣言にもかかわらず、ラテンアメリカ(カリブ海)の支配権がイギリスから合衆国に移るのは南北戦争以後、綿花産業が英国と結びついていたこともありこの戦争の重大な意義がわかる)。そこから、イギリス(これも疑似国民国家なわけで)の問題が出てくるわけです、最終的には清教徒革命という近代イギリス(イギリス帝国)の起源に行き着くわけですがそれを書くのはおいおい。で、調べてみてリルバーン(水平派の指導者)という人はとても面白いことに気づきました。
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後者のほうを主に使ってます(笑)。
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イスラエルと合衆国の近親性はここにあるわけです。
実はとても便利で面白い。
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デリダの独立宣言批判くらいおさえてから書評は書きましょう。というか、イギリス王が野蛮なインディアンをけしかけたと非難している同じ文章で天賦人権について謳うときインディアンって人間なの?
http://www.cc.matsuyama-u.ac.jp/~tamura/amerikadokuritukakumei.htm
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*1:http://homepage.mac.com/biogon_21/iblog/B1604743443/C1028182794/E480978984/index.html
*2:http://homepage.mac.com/biogon_21/iblog/B1604743443/C1240585619/E1421950696/index.html
*3:http://www.aa.tufs.ac.jp/humsecr/report/040110furuya1.html
*4:「十字軍の思想」によれば十字軍の流れにあり、プロイセンの起源がドイツ騎士団であったことを考えると第2次大戦というのは二つの十字軍起源の国家の覇権闘争でもあったわけです
*5:南北戦争≒リンカーンの意義については巽孝之氏の「リンカーンの世紀」が非常に面白いです