「廚であるとはどのようなことか」(26日・追記・修正)

 どうも先日からはてなでのある騒動についてあちこちコメントしているので、個人的な意見とリンクを書きます。

http://d.hatena.ne.jp/fuku33/20080522/1211444127
 
 問題のエントリーが↑ですが、いくつもの削除が明記せずに重ねられています。そのためブクマコメントや後から書かれたエントリーなどでかなりの混乱が起きています。原文の再現を参考にリンクしますが、私すら憶えのない部分があるので正確さは私にも不明です。以降で私が提示するコメント先の参考のためにお読みください。*1

 上記のエントリーとfuku33氏のその後の行動への評価は私のコメント先をお読みいただきたいのですがとりあえず抜粋すると(下記でコメントしたと挙げられているエントリーからです)。

fuku33氏はある時点で自分がエントリーで書いたことは事実確認のレベルから間違っていると認識したのだと思います。それ以後はその前提でコメントやブックマークをしていると

問題はfuku33氏がおそらくは自らの正当性を確信していたであろう時期に自分のエントリーを明記せずに修正してしまったということです。ですから元エントリーのどこが間違っていたのか、どこは撤回しないのかきちんと説明しなければ

 しかし、あのエントリー自体の問題点とそれがもたらした効果については別です、「感情的な連中≒女性」に批判を集中するという「誰か悪意の人がいて、それを取り締まるべき人がまた心がけが悪く責任を果たしていない、だからそれに文句をいえば社会は良くなる」と形容できる考え方はコメントやあちらやこのエントリー自体のブコメに頻出しています。トリアージのような例を出しては自分の「ヒロイズム(マチスモ)」を満たそうとするということのヤバさ(そしてその可能性を考慮しないこと)の指摘には最初も現在も賛同しています。

 (少し修正しました)

(fuku33氏は)きちんとした確認もなしに「感情的な人」を想定して頭ごなしに批判するということをやってしまったと思います。そしてエントリーを書いた時点での動機についてはmujinさんの解釈を否定することはできないと思います。性差別のレトリック(学級会!)に短絡したことがその傍証になってしまっています。

 (カッコ内は補足しました)

正直言ってあれだけセクシズム丸出しのエントリーに好意的にブクマコメントできる神経がわかりません。この問題は明らかにこのセクシズムにいたる短絡と、「緊急事態」や「トリアージ」を自らの感情の慰撫のためにもてあそぶことの現実に繋がりかねない問題性にあります。そのような前提をすっとばして紋切り型による「空気」を作るという意味でブクマコメントなどの二次テキストのほうがやはり問題だと思います。

 以上、私自身は現在のfuku33氏についてはぜひとも削除された記述についてきちんとけじめをつけてほしいということを望んでいますが、むしろ反応のほうを問題に思っています。ここではとりあえずいつも現れるごみブクマなどは触れずに、私の個人的事情が絡んだ反応を一つだけ問題にします。そのために時系列的に書くとまずに最初に読んだのはここです、はてなスターもつけてしまいました。

http://d.hatena.ne.jp/mujin/20080523/p1

 ところがその後次のようなブクマを目にしそれがついたエントリーを読みました。

http://b.hatena.ne.jp/shinichiroinaba/20080523

http://d.hatena.ne.jp/muffdiving/20080522

 一応はてなスターを付けた身ですから、「「葛藤がない」とかほざいてるやつは謝れ。」という呼びかけに応じて(私宛では直接にはないわけですが)、私はいろいろとネットを探して、mujinさんのエントリーに書き込みました。三回目以降は次のエントリーに書かれています。

http://d.hatena.ne.jp/mujin/20080524/p2

 また次のエントリーにもコメントしています。これは自分の関心領域に近いことが書かれていたせいもありますが。

http://d.hatena.ne.jp/hokusyu/20080523/p1

 最後にいつものことですがここにコメントしています。
 
http://homepage.mac.com/biogon_21/iblog/B1604743443/C497052863/E20080524113420/index.html

 基本的な結論は上に抜粋したとおりです。ところが驚いたのは次のブクマです。

http://b.hatena.ne.jp/shinichiroinaba/20080524

 問題はこのブクマがついていたエントリーの内容です。

http://d.hatena.ne.jp/Wafer/20080523#p2

 読まれればわかるとおり、このエントリーはmujinさんのエントリーを扱っています、それにつけたブックマークは忘れて、「厳しいお叱り。以て瞑すべき。常野みたいなバカを相手にして、バカがうつったというわけですね。」と書いています。自らが「謝れ」と呼びかけた相手はどうなったのでしょうか?。バカがうつったのであれば、mujinさんからうつったのではありませんか?。toled氏は「葛藤」なんて書いていませんし、エントリーも後からUPされています。shinichiroinaba氏はご自分の書かれたことを忘れたのでしょうか。*2

 もう一度fuku33氏のエントリーを覘くと、shinichiroinaba氏のコメントに次のような文があります。*3

これ以上(たとえばtoledのような)バカに餌をやらない。

 
 shinichiroinaba氏はtoled氏を失態につけこんでくる悪質な発言の代表にしたいよのでしょうか?。ですがだったら「謝れ」と公言してしまったことも忘れないでいただきたい、そちらは無視していい理由が何かあるのですか?。おそらくは本気でfuku33氏を心配してエントリーへのコメントをしたことは理解できます。ですが、何が問題だったのか自らの立場をきちんと明示することをせず、自らこれまでの記述から疑念を与えてしまうような図式を示してしまうのはまずいでしょう。このような言説実践は、shinichiroinaba氏が「公共性」を自らの学術的かつ政治的な問題として、社会科学を含む学術の擁護を戦略的に行おうとしているのですから行ってはならないはずです。それでも、「本質的な論点」や「学術的常識」のような言葉をつぶやきながらうなずく方々も大勢いらしゃるでしょう。しかし、そうでない相手もまた説得しようとしなければならないのではないでしょうか?(これは自分にも返ってくる問いだとわかっています)。そうでないのならshinichiroinaba氏の目的は現状追認のレトリックを紡ぐことを超えるとは思えません(それが氏の仕事の意義をすべて抹消するとは思いませんが)。*4

 「謝れ」という言葉への反応は今回は私がしたことです、shinichiroinaba氏が直接に意図したことではないので私の動機を本当に越えるかはまだわかりません。ですがあえて書いておきます。

 最後に私が昔やらかした失態をリンクしておきます。果たして私がきちんと対処し、少しは失態から学んだか自信はありませんが(はてなスターも付けすぎですし…)。

http://d.hatena.ne.jp/sk-44/20071028/1193584175

 最後に、私のブログを少し覘けばわかるとおり、私と稲葉振一郎氏とはまあ以前もやり取りしたことがあるわけありなわけです。今回は感情的になってしまったのであえて直接書きました。読んだ方が何だこの粘着と思われればどうにもいいわけができません。 

 追記・トラックバックがとおりませんでした。id:mujinさん、id:shinichiroinabaさん、fuku33さんの当該記事に送ったのですが…。

 追記・26日

 こちらに多少エントリーの理解の参考になることを書き込みました。

http://d.hatena.ne.jp/mujin/20080525/p1#c